林 基弘の
「至高の定位放射線治療を目指して」
切らずに治せる

疾患・治療法
定位放射線治療「適応疾患」

〜 ガンマナイフ・サイバーナイフ・ZAP-X 〜

脳腫瘍
・転移性脳腫瘍(肺癌・乳癌・
消化器癌・腎癌など)
・良性脳腫瘍(髄膜種、聴神経腫瘍、
下垂体腺腫、頭蓋咽頭腫など)
・非良性腫瘍(非典型的髄膜腫・
再発グリオーマ・悪性リンパ腫など)
・海綿静脈洞内病変(神経鞘腫・
髄膜腫・血管腫など)




脳血管障害
・脳動静脈奇形、硬膜動静脈瘻、
海綿状血管腫など




機能性脳疾患
・薬剤抵抗性の特発性
三叉神経痛
・難治性疼痛(骨転移による癌性疼痛、
脳卒中後中枢性疼痛など)
・振戦(パーキンソン病・
本態性)・ジストニア
・てんかん:内側部側頭葉てんかん、
視床下部過誤腫など
※三叉神経痛を除き保険治療適応外




その他
・眼窩内腫瘍・眼内腫瘍(悪性黒色腫・
がん網膜転移など)
 治療可能病変は、従来の一括照射(定位放射線術/Stereotactic Radio Surgery:SRS)にて、最大径で30mmまでとされておりましたが、最近は寡分割照射(定位放射線治療/Stereotactic RadioTherapy:SRT)もどこの施設でもわりに行えるようになってきたため30mm以上であっても治療適応検討の対象となり、病変の形状や患者さんの全身状態などにあわせ、総合的に判断します。

 とくに手術による根治が難しいとされている頭蓋底腫瘍(聴神経腫瘍・髄膜腫・海綿静脈洞内腫瘍・脳幹近接腫瘍など)に対して、必要に応じて当科・良性腫瘍班と徹底したカンファレンスを通して外科手術・ガンマナイフ・他の定位放射線治療(ZAP-X)の適応およびコンビネーション(外科手術+ガンマナイフなど)を専門外来にてわかりやすく説明できるよう心掛けております。

 脳動静脈奇形(AVM)に対する治療方針も、必要に応じて当科・脳血管障害班とのカンファレンスや他施設合同会議を通して、外科手術・血管内治療・SRS(ガンマナイフ)のいずれか、もしくはコンビネーションなどを独自の治療戦略にて治療方針を決めて実施しております。2021年11月からは、本学でもIconシステム導入により、原則“無痛の”マスク固定下ガンマナイフ治療が可能となりました。また、本邦初となるブレインラボ社・ヴァスキュラー・エレメンツ同時導入によって、以前に施行した脳血管撮影検査を事前に別PCに導入し、その上でMRI・3DCTAとフュージョンさせ照射ターゲットの箇所選が行えるようになりました。これにより、お子さんのAVMガンマナイフ治療であっても、当日にフレーム固定不要・精査(MRIや脳血管撮影)不要・全身麻酔不要の治療実施が可能となりました。最終的には、麻酔科医とも相談し、年齢・精神発達・全身状態によってはリスク回避の観点で、敢えて全身麻酔(もしくは非挿管MAC麻酔)を行います。

 機能的脳疾患(難治性疼痛、とくに薬剤抵抗性難治性三叉神経痛・てんかん・不随意運動・強迫観念症など)に対する治療の是非と可否に関しては、治療の前に厳密な精査や評価を必要とし、治療効果を得るために重要となります。難しい疾患群であることから、ガンマナイフによる治療適応の有無を必要に応じて当科・機能班とともに検討します。

 全身合併症(心筋梗塞・重症喘息・がん治療中など)や高齢者の場合は、全身麻酔下での外科的手術の危険性も高く、定位放射線治療が優先されます。医療上QOL(生活の質的内容)が尊重される場合も本治療を優先することがあります。

 さらに、代表6疾患に対する、私なりの疾患説明を1)特徴と現状、2)治療方法と林の治療指針、そして3)臨床成績と経過観察の3つに分けて行いました。
主な6疾患