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6. 三叉神経痛

三叉神経痛急性増悪期治療に福音

日本脳神経外科学会第84回学術総会(パシフィコ横浜:10/29-31)における機能外科シンポジウムにおいて、札幌・中村記念病院・脳神経外科部長兼MVDセンター長の野呂秀策先生より、三叉神経痛に対する革命的治療に関する臨床研究成果が発表されました。

学会終了後に直接お話を伺い、その後にメールにて丁寧にご教授頂きました。「本研究論文は現在査読中ですが、当院での経験をまとめた論文が Frontiers in Neurology に掲載されておりますので、URLとPDFを添付のうえ、ご参考までにお送りいたします。 

https://www.frontiersin.org/journals/neurology/articles/10.3389/fneur.2024.1493274/full

当初はホスフェニトイン(ホストイン)1V(750 mg)を投与しておりましたが、本研究では18 mg/kgを投与しております。発作を一旦抑えた後、翌日から維持療法として 7.5 mg/kg を継続したり、内服薬(CBZやミロガバリン等)の量や種類を調整することで、次の治療に備えております。」

急性増悪期にはいままで本当に打つ手がなく、外科手術(MVD)や定位放射線手術(ガンマナイフ・ZAP-X)までの期間我慢頂くしかありませんでした。また、定位放射線治療後でテグレトール使えない患者さんは、その際にそこから電話予約をしてペインクリニックにて高周波凝固術(RF)にたどり着いていただくしか私には手がありませんでした。本当に患者さんにとって福音的治療になると考えています。

そして、新情報ですが、いよいよ「三叉神経痛アカデミー」本格的活動をスタートさせていきたいと思っています。水戸ブレインハートセンター病院長・畑山 徹先生と立ち上げ、この度野呂秀策先生にも加わって頂き、三叉神経痛治療に関わる医療者(脳神経外科一般・MVD外科・定位放射線手術・ペインクリニック・脳神経内科・歯科口腔外科・生理学・画像関係学・・・)や患者さんたちにアップデートで直接役に立つ情報を発信していければと考えております。